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漬物と調味料 その4
硫酸第一鉄......漬け物の色どめとしては硫酸第一鉄も使用される。硫酸第一鉄も水に溶けやすく、これがアントシアン系色素と反応すると美しい紺色になる。そして安定させることができる。硫酸第一鉄もミョウバンの表示のあるものを使うことが望ましい。食品用、あるいは薬局方以外のものは、重金属などの不純物を含むことがあり、衛生上問題である。

クギ......鉄の古クギも漬け物の中に入れると、アントシアン系の色素を固定させるのに役立てることができる。クギは、漬け物が漬かり、乳酸がふえてくるとともに順次溶かされて、少量ずつ液の中に鉄分を出す。この鉄分がアントシアン系色素と結合し、ナスなどでは非常にきれいな色に仕上がる。

リン酸カルシウム......リン酸カルシウムには、第一、第二、第三リン酸カルシウムがある。漬け物には主に第二リン酸カルシウムを使う。これは多くでき過ぎた乳酸など酸類を中和し、さらにカルシウムの給源としても役立つ。なお、貝殻のきれいなものを軽く焼いて使うこともできる。

炭酸カルシウム......炭酸カルシウムは、ぬかみその床などに少量加えることで、多くなり過ぎた乳酸や酢酸などの酸を中和して、味をまるくする効果がある。また酸類を中和した炭酸カルシウムは乳酸あるいは酢酸カルシウムなどに変化する。
これらは漬け物の中にも浸透して味をよくする。ぬかみその床に卵の殻を入れるのもこれと同じ理由である。炭酸カルシウムは漬け物材料売り場や薬局で売っている食品用のものを用いることが大切である。
炭酸カルシウムはほとんど水に溶けないので、漬け物に使用した場合は、できた乳酸分を順次中和するだけの働きしかなく、余分の炭酸カルシウムはそのままぬかみそ床に保存されるので好都合である。

炭酸水素ナトリウム......重曹ともいう。「重曹」は重炭酸ソーダの略称である。ワラビ・ゼンマイなどのアクの強い山菜では、材料を炭酸水素ナトリウムで処理してアク抜きしてから漬ける場合がある。

炭酸水素ナトリウムは、パンやケーキの材料売場あるいは薬局で簡単に入手することができる。水に溶かすと弱いアルカリ性となる。そのため、炭酸水素ナトリウムが、加えた食品に多く残ると、アルカリ性となり味にマイナスに影響する。

着色料......着色料としては、人工着色料と天然着色料に分けられる。天然着色料としては、黄色のウコンやクチナシ、赤ジソやビートの赤色などが利用される。
ウコンは、ウコンの根や茎を乾燥させた香辛料で、黄色色素のクルクミンを含有している。きれいな黄色であるために、カレー粉をはじめ、漬け物ではタクアンやカラシ漬けなどの黄色の着色料として利用されている。また食品だけでなく、繊維の染色にも用いることができる。香りや辛味がほとんどなく、色だけを用いることができるので、着色料としては大へん都合がよい。
クチナシも植物性の色素で、クチナシの果実を利用する。黄色い色はカロチノイド系の色素で、タクアンの着色に古くから用いられてきた。
赤ジソの中には、シソニンという美しいアントシアン系の色素が含まれている。これを梅酢などで酸性にすると大へん美しい赤色になる。赤いビートの色もアントシアン系の色素である。この赤い色が各種の漬け物に利用されている。しかし、酸味のある漬け物でないとこの赤い色はきれいにでない。梅干し、京都の漬け物であるしば漬けなどでは赤い色の着色にこの赤ジソの色素が利用されている。
このほか天然着色料としては、天然物から人工的に抽出して着色料として使われるβ-カロチンやクロロフィルがある。β-カロチンは美しい黄色ないしオレンジ色、クロロフィルは濃緑色をしている。しかしいずれも比較的不安定なので、漬け物には、使用しにくい欠点がある。そこで、加工食品に使用しても比較的安定なコチニール(赤)といった天然色素も使われている。コチニールは南方のサボテンにつく虫から抽出されたものである。漬け物の種類によっては使用が可能となった。
人工着色料は、必ず食品添加物である旨の表示と検査の証紙のはってあるものを使う必要がある。一般の染料などを間違って使用することは大へん危険であり、十分注意しなければならない。

乳酸菌......整腸剤として市販されている乳酸菌製剤とか、ヨーグルト用乳酸菌などで漬け物の乳酸発酵をよくすることができる。これらの中には生きた乳酸菌が含まれている。これを漬け物に少量加えることによって、乳酸菌を多量に繁殖させ、漬け物を腐らせずにうまく漬けることができる。ただし、自然に材料についている乳酸菌とは種類が違うために、これらの乳酸菌がつくる乳酸は、自然の乳酸菌の場合とは少し味が異なる。したがって、全く天然のままの味とは言い切れない点がある。
ぬかみその場合は、上手にできたぬか床の中には、よい種類の乳酸菌がたくさん生きている。したがってその床を少量分けてもらい、自分のぬか床に混ぜて乳酸菌の繁殖をよくするのもよい方法である。ハクサイ漬けのようなものでも、以前に用いた桶をさらにもう一度使用するとか、あるいは、上手に乳酸発酵したものの液を新しく漬けるものに少し混ぜるとかいった方法をとることができる。しかし、この場合、白カビなどのカビ類が生えたものの液は新しいものに混ぜてはいけない。白カビが繁殖すると、白カビが漬け物の中の酸を栄養分として利用するため味のやわらかさが失われるとともに、セルロース分解酵素を出すため、漬け物がやわらかくなり歯切れがわるくなる。

保存料......保存料は一般に防腐剤ともよばれている。保存料として許可されているもののうちソルビン酸・ソルビン酸カリウムの使用が漬け物には許されている。使用量は、ソルビン酸として、1kgに対して1g以下である。使ってもよい漬け物は、タクアン漬け・粕漬け・コウジ漬け・しょうゆ漬け・みそ漬けの漬け物に限られている。
なお、酢漬けの漬け物については、ソルビン酸として1kgに対して0.5g以下許可されている。これ以外の漬け物には保存料は使用できない。なるべく保存料などは使用せず、漬け物中の乳酸菌によって生じる天然の乳酸など有機酸類によって保存することが望ましい。また漬け物は食べごろの味のよいときに手早く食べるのが生命であるともいえる。

(新・食品事典 ?  河野友美編 真珠書院 参照)
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